2018年5月6日日曜日

新井圭輔医師の講演が凄い!「糖質制限・ケトン体高値」と「低インスリン療法」

YouTubeで新井圭輔医師の講演を見つけました。
医療関係者向けの講演ですのでちょっと難しいですが、非常に面白いのでご紹介。



要旨

  • 糖尿病の原因は、高血糖ではなくインスリンだった!
  • 動脈硬化は血糖値に比例するが、インスリンの二乗に比例する!
  • 高血糖だけでは大した害が無い。
  • 高血糖が高インスリン血症を起こすから合併症が起きる。
  • インスリンが出ない糖尿病患者は、高血糖でも合併症にならない。
  • インスリンを注射するから、合併症が起きる。
  • インスリンは酸化ストレス。
  • 鳥はみんな1型糖尿病。でも長寿命。インスリンが無いから。
  • 鳥のエネルギー源は糖質、哺乳類のエネルギー源は脂質。
  • 糖尿病は長寿体質。
  • 長寿命の線虫の個体は糖尿病だった!
  • 高インスリン血症を治せば動脈硬化が治り、血圧も正常になる。
  • 自己免疫疾患もインスリンの弊害で、糖質制限で治る。
  • 癌治療は糖質制限と免疫力強化が鍵。
  • 癌細胞は糖質が無ければ増殖出来ない。
  • 野生動物に癌はほとんど無い。
  • 癌患者は、体を動かしてブドウ糖を筋肉で消費してしまえば癌の増殖を抑える事が出来る。
糖尿病になって病院へ行くと日本ではインスリンを打たれます。
でも治療の甲斐なく失明や足の切断、透析に至る人が非常に多いです。
しかしこれはなんと、病院で打つインスリンが原因なんだそうです。
2型糖尿病は病院へ行くから合併症が起きる。病院へ行かなければなんともない。
これは驚きですね・・・

鳥はすべて1型糖尿病。鳥にインスリンは無いんだそうです。だから鳥は超高血糖でも長寿。
鳥は糖質をメインのエネルギーとして使っています。一方哺乳類のメインのエネルギーは脂質です。これは、飢餓への備えのため。鳥は餌のある所まで飛んでいけますが哺乳類はそうはいきません。だから飢餓に備え、糖質を摂るとインスリンの力で中性脂肪に変換し、蓄えます。そういえば現在の我々人類が生き残ったのは、脂肪蓄積能力が高かったからと言われていますね。

私は以前から、日本の医学は余りにも非論理的、非科学的だと思っていました。
高血圧なら血圧降下剤を出す。
タンパク尿が出ればタンパク制限をさせる。
でも、高血圧の原因は動脈硬化ですし、タンパク尿が出るのは腎臓が壊れているから。
原因ではなく結果なんですね。
治療しようと思ったら原因の方を何とかしないといけないのに、結果である数値だけを薬で無理やり改善しようとする。これでは病気が良くなるわけがありません。
原因と結果を履き違えているんです。

これに対し新井圭輔医師は、「理論に基づく医療(理論医学)」を標榜されています。
たとえば心血管リスクは
心血管リスク∝ 活性酸素 * sdLDL(超悪玉コレステロール) / HDL(善玉コレステロール)
という式で表されます。
sdLDLは、
sdLDL ∝ TG(中性脂肪) * (TC(総コレステロール) - HDL) 
中性脂肪は
TG ∝ 血糖値 * インスリン
ここまでは現在の医学の定説となっています。
活性酸素は、
活性酸素 ∝ インスリン * RAS(レニンアンジオテンシンシステム)
である事が最近わかりました。
新井医師はこれらから以下の式を導きだします。
 心血管リスク∝ 活性酸素 * sdLDL / HDL
↓ 
心血管リスク∝ インスリン * RAS * sdLDL / HDL
心血管リスク∝インスリン * RAS * TG * (TC - HDL) / HDL
心血管リスク∝インスリン * RAS * 血糖値 * インスリン * (TC - HDL) / HDL
心血管リスク∝血糖値 * インスリン^2 * RAS * (TC - HDL) / HDL
何か見えてきますね。そう、血糖値が上がればインスリンが上がる。だから心血管リスクが増える。糖尿病の人は血糖値が上がってもインスリンが出ないから、心血管リスクはあまり上がらない。
治療法は明快。高インスリン血症を治す、RAS低下薬を飲む、コレステロールを下げる事。
うーん、わかりやすい。
この方法で治療すると、高齢者でもどんどん動脈硬化が改善するそうです。
凄い事です。

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